Diary & Novels for over 18 y.o. presented by Reica OOGASUMI.
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その日の午後書類を持って執務室の扉を開くと、私と同じく警視庁警部補の藤田さんが長椅子に背を凭れておりました。確か今朝方、当直を終えて非番を取られた筈なのですが、こんなことは珍しくではないので扉口で頭を下げ、私は大久保卿へ入室を請いました。
穢れを知らない魂のために
scarlet or purge 南国の星は高い。
風呂上りの火照った体に夏風を浴びせながら斎藤は思った。 彼が豊後口警視徴募隊・二番小隊の半隊長として上陸して数日が経過している。一番隊の小隊長である日野重晴三等小警部が旧会津藩士であるためか、藤田五郎こと斎藤が元新撰組の隊長であることは、徴募隊全体に知れ渡っていた。 『斎藤一??』 『って、あの鬼斎藤? 冗談だろ…全然そんな風にみえないが』 『日野さんが言うんだ、間違いネェ……』 『だって藤田さんて、俺と同い年だぜ?!』 いくらなんでも若すぎる、のだそうだ。 実際二十歳のときから京都で牙を振るっていたのだ。余計なお世話だ、とじろりと睨むと、彼等はそそくさと割り当てられている自室へ逃げ込んだ。 徴募隊に採用されたのは薩長勢に蹴落とされた藩の人間が殆どで、この機会に薩摩を討ってやろうと幕末の悔恨を一気に晴らすために駆けつけた連中の集塊になっていた。 磨き上げられた廊下を軋ませながら歩く。その間にも興味と恐怖の入り混じった視線を散々浴びては、まるで汚らわしいものを振り払うように急ぎ足で斎藤は自室へ戻っていった。 お前らに何が分かると、怒りに似た感情を抑えて。 重たい扉を開けると そこには
一条のひかり ああ 貴方こそが求めていた メソテースにおわします 1 / 3 >>
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