Diary & Novels for over 18 y.o. presented by Reica OOGASUMI.
Sorry,this blog is Japanese only.
最終更新21th Sep.2021→「Balsamic Moon」全面改装 << July 2012 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
穢れを知らない魂のために
scarlet or purge 南国の星は高い。
風呂上りの火照った体に夏風を浴びせながら斎藤は思った。 彼が豊後口警視徴募隊・二番小隊の半隊長として上陸して数日が経過している。一番隊の小隊長である日野重晴三等小警部が旧会津藩士であるためか、藤田五郎こと斎藤が元新撰組の隊長であることは、徴募隊全体に知れ渡っていた。 『斎藤一??』 『って、あの鬼斎藤? 冗談だろ…全然そんな風にみえないが』 『日野さんが言うんだ、間違いネェ……』 『だって藤田さんて、俺と同い年だぜ?!』 いくらなんでも若すぎる、のだそうだ。 実際二十歳のときから京都で牙を振るっていたのだ。余計なお世話だ、とじろりと睨むと、彼等はそそくさと割り当てられている自室へ逃げ込んだ。 徴募隊に採用されたのは薩長勢に蹴落とされた藩の人間が殆どで、この機会に薩摩を討ってやろうと幕末の悔恨を一気に晴らすために駆けつけた連中の集塊になっていた。 磨き上げられた廊下を軋ませながら歩く。その間にも興味と恐怖の入り混じった視線を散々浴びては、まるで汚らわしいものを振り払うように急ぎ足で斎藤は自室へ戻っていった。 お前らに何が分かると、怒りに似た感情を抑えて。 重たい扉を開けると そこには
一条のひかり ああ 貴方こそが求めていた メソテースにおわします 後ろ手に縛られた姿勢のまま、斎藤は冷たい床に投げ出された。
「…くっ……」 額を強かに打ち付けて、意識が遠のきそうになる。その名の如く強姦され続けたために肉体が自分のものではないような感覚であった。 視界がやたらと暗い。犯された体内からはもはや腰から下を動かせるだけの力は出なかった。 暗闇の中で耳をすまして気配を窺うしかできない己が憎らしい。 「……断ったそうだな」
|
||||||||||