今日は早く終わったので、私が食事を作ることにした。
 木戸の家に来るまでは母親が家庭的なひとだったこともあって母の味というものを食べていたし、木戸の家でもそうだったから私の舌はごく普通だと思ってきたのだが、大久保の料理を食べて驚いた。
 同じように作るのに、どうしてこんなに違うのだろう?大久保は料理が美味い。舌が肥えている、のかは判断つかないが、とにかく美味いのだ。晋作も、大久保をからかうために一口だけ食べたことがあったが、閉口して青褪めたほど。だけでなく、洋菓子も最初から作れるのだから本当に凄い。普段「闇久保(やみくぼ)」とあだ名されて恐れられている男がエプロンを身に付けてメレンゲを泡立てるの図を、いったい誰が想像できるだろう。「移動中にでも召し上がってください」と差し出された人参ケーキを、私は喜んで食べている。
 だから、私の料理なんて腹を満たすだけだろうと思って作ったのだが、大久保は「美味しいです」と言ってくれている。
「そうかな」
「はい」
「…良かった」
 そして私は大久保が好きという果物をむいて出した。
 普通の恋人同士のように、行きたいところにいつでも行けるというふたりではないけれど、
 私が貴方の安らぎになれるなら、私はそれがいちばん嬉しい。





0時を過ぎました→O「…いいですか…?」、K「(こくりと頷く)」
1時を過ぎました→O「木戸さん…っ」、K「おおくぼ…」
午前2時過ぎです→どちらからともなく寝息。
午前3時です→K「くしゅん」、O「(すぐ起きて布団を重ねる)」
4時過ぎです→熟眠中。
5時を過ぎました→O「……(寝顔をみつめる)むぞか…」
6時を過ぎました→K「(シャワーを浴びている)」、O「(朝食を作っている)」
7時を過ぎています→K「大久保は浴びないのか」、O「貴方の香りを消すなど出来ません」、K「……(頬を染めてテーブルにつく)」
8時を過ぎました→O「(歯を磨いている)」、K「(鞄を磨いている)」
9時を過ぎました→二人は出勤しました。
10時です→K「(仕事中)」、O「(会議中)」
11時を過ぎました→K「(国会で答弁中。椅子に座っているときに腰を小さなクッションで押さえているのが可愛らしいと、視聴率が上がる)」、O「(腰に手をあててヤク●トを飲んでいるのがいかにもで恐ろしいと、社内で囁かれる)」
12時です→O「うちの社員食堂の味は最高だ」、K「(まだ仕事中)」
1時を過ぎました→K「(遅い昼食を摂っている。箸遣いも酷く上品で、そこもまた取材陣に狙われているが本人自覚無し)…どうしてこんなに眩しいのだろう…」
2時を過ぎました→O「来週の出張は伊藤君に任せる」、Ito「ええー」、O「あのひとを一人にするわけにはいかない。それと、木戸さんの好物を土産に買ってくるように」
ちょっとひと息3時を過ぎました→K「(携帯のメール着信に気付く)伊藤か…好きなもの?…そうだな(ピコピコ)大久保の好きそうなもの、と」
4時を過ぎました→Ito「あ、木戸さんからです…えっ…あの部長、木戸さんは、大久保さんのお好きなものがお好きだそうです」、O「……」
5時を過ぎました→O「♪〜♪♪〜」、Ito「部長、明日会議ですからね!お願いしますね!!」
6時です→K「おかえり」、O「今戻りました、今日はお早かったのですね」、K「何故か分からないが、坂本くんに早く帰るように言われてしまったんだ」、O「……(木戸さんの顔色が悪いから早く帰らせるようにとのクレームが国会に殺到したことを察する)明日あたり議事堂あてに大量の手作りミニクッションが届きましょう」、K「?」
7時を過ぎました→O「美味しいです」、K「そうか?良かった…」
8時を過ぎました→K「(皿を片付けながら)お前の好きなものって何だ?」、O「木戸さん」、K「ん?」、O「私の好きなのは木戸さんです」、K「……」
9時を過ぎました→O「木戸さん一緒に(風呂に)入りましょう」、K「……うん」
10時を過ぎました→K「ちょ……」、O「(ワインを口移し)」
11時を過ぎました→O「好きです」、K「私も…ん」


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覆霞レイカ・ぷれぜんつ