「しまった作りすぎた……」
 西日の差し込む台所で私は唖然とした。今日は早く仕事が終わり、大久保が戻っていなかったから私が夕食を作ろうと、あたふたと立ち回っていたのだが、調子に乗ってラジオを聞きながら材料を切ったり炒めたりしていたら、予想以上に具が多くなってしまったのだ。いくらラジオの内容が「昨今の政治界と政治家」だったとは言え。
「これは…流石に大久保も食べきれないだろう…」
 かといってタッパに詰めて冷凍保存するのは、どうも好きになれないのだ。これは液体じゃないか。
「いや、そんなことはどうでもいい」
 私はふる…と頭を振って目の前のこんもりとした鍋をみつめてなんとかしようと考えた。が、味見をしてみると具が多かったせいか、いつもよりも美味しく感じる。
「こういうところで私が具を減らしても、きっと美味しくなくなってしまうのだろうな…」
 味加減は大久保が得意とするところなのだ。私ではない。
「はぁ………」
 早速嫌な予感が私の頭を過ぎった。
 前にも、二人ぶんにしては妙に多く作ってしまったことがあるから。
 そのときの大久保は、困るどころかニヤリと笑ってこう言ったのだ。


 貴方の私に対する愛情の大きさは、よく分かりました。


 そのあとは、お約束で。
「……」
 私は片手で顔を覆った。
 今夜はなにを言ってくるんだろう。
 想像しながら、私は鍋から掬い上げたジャガイモのかけらを口に含んで、あのとき口移しで大久保が私に食べさせたことを思い出し、
 一見ふざけた彼のもつ真摯な瞳を思い出して、赤面した。



0時を過ぎました→K「あ……」、O「力を抜いて…そう…お上手ですね…」
1時を過ぎました→K「あ、はぅ…」、O「おやすみなさい」
もう午前2時過ぎです→手を繋いで熟眠中。
午前3時です→O「(Kに更に体を寄せる)」、K「(夢のなかで剣道の「突き」をする)」
4時過ぎです→O「(ぐっすり。)」、K「(ぐったり。)」
5時を過ぎました→今日は熟睡。(誰かさんの所為で)
6時を過ぎました→まだ起きません。
7時を過ぎています→K「あ…おはよう…」、O「(いきなりおはようのキスをする)おはようございます」、K「……///」
8時を過ぎました→O「事務所でこれ食べてください(と、カボチャのカップケーキを差し出す)」、K「ありがとう」
9時を過ぎました→二人は出勤しました
10時です→O「(午前のおやつを食べている)」、K「(大久保からもらったカボチャのカップケーキを食べている)」
11時を過ぎました→K「(精力的に仕事をする姿が国民の胸をうつ)」、O「(そんなKの姿をTVでみて惚れ直す)」
12時です→O「(岩倉社長と食事兼打ち合わせ)」、K「(事務所で大久保の手作り弁当を食べている)」
1時を過ぎました→K「(事務所で打ち合わせ中)」、O「(車で移動中)」
2時を過ぎました→K「(事務所を訪ねて来た地元興業会代表等の話を熱心に聞いている。その姿が事務所で働くもの全員の心をうつ)、「俺は木戸先生のためなら…」、「俺も…」、「あとでサインもらおう俺」、「あ、俺も」、「俺もー」
ちょっとひと息3時を過ぎました→K「(差し出されたおやつを食べて)…大久保のカップケーキのほうが私の口に合うようだ」
4時を過ぎました→O「今日は遅くなりそうだな…木戸さんをひとりにしてしまうなんて…」
5時を過ぎました→K「ただいま…流石に早すぎたかな」、O「(黙々と仕事を片付ける)」
6時です→K「(料理中)しまった作りすぎた…」
7時を過ぎました→O「やっと終った…急いで帰らなければ」、K「こんなに食べられるかな…」
8時を過ぎました→K「お帰り…」、O「遅くなってすみません」、K「…実は私も謝らなければならないんだ」、O「…?」、K「シチューを作りすぎてしまった」、O「ならばもっとお腹を空かせるために食前の運動でもしましょうか」、K「!」(もう遅い)
9時を過ぎました→O「運動後の食事はいちだんと美味しいですね」、K「……(体が痛くてまともに食べられない)」
10時を過ぎました→K「(ひとりでシャワーを浴びている)」、O「(台所を片付けている)」
11時を過ぎました→K「今日はもういいだろっ」、O「全然足りません」


season2/// ◇MondayTuesdayWednesdayThursdayFridaySaturdaySunday
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覆霞レイカ・ぷれぜんつ